タンス預金・貯蓄と医療保険のどちらが得か

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タンス預金・貯蓄と医療保険のどちらが得か

 

医療保険、入っていますか。

一度入ってしまうと安心して保険の見直しをしない方も多いことでしょう。

でも本当に必要なときに必要なだけ使える現金があったほうがいいし、保険より現金で持っていた方がいいかな?

いろいろ考え面倒になり、結局なんの進展もないまま保険の引き落としだけは毎回きっちりされている。そんな感じかもしれないですね。

医療保険は得か損か。一度、見直してみましょう。



貯蓄と保険
それぞれの特徴を知ろう

 

貯蓄

  • 預けたお金は基本的に全額必ず受け取れる
  • いつ、いくら引き出すかを自分で決めることができる
  • 金融機関が破綻すると、1機関につき1000万円まで保証
  • 引き出せる金額は預けた金額まで(利息含む)

 

保険

  • 払った保険料は入院・手術をしなければ基本的に掛け捨て
  • 給付金を実際に受け取れるかどうかは保険会社が決める
  • 保険会社が破綻すると、契約内容が変更する可能性あり
  • 保険の加入期間が短くても、契約どおりの給付金が受け取れる

こうやって冷静に比較してみると、改めて保険というのは博打みたいな感じですね。当たるも八卦当たらぬも八卦、そんな感じ。

 

医療保険の給付金は
入院や手術をしなければ受け取れない

 

医療保険に入ったからもう安心。

そんな漠然とした認識のまま加入している方、実に多いと思います。でも、本当にそうでしょうか。

医療保険に入ると病気や怪我などで入院した場合、あるいは手術をした場合には一定額を受け取れます。



入院給付金は入院1日目から保障されるのが一般的ですが(以前は継続して5日以上入院し、5日目から保障されるのが主流だった)、その入院も、検査や美容目的の場合の入院は保険対象外です。

また入院は病院や診療所が対象で、介護保険法に定める介護老人保険施設は対象外となります。

手術給付金は手術の種類に応じて給付額が異なったり、一律に決まっていたりなど医療保険によって異なり、1入院の限度日数が60日といった場合、退院してもう一度入院すれば新たに60日が限度と勘違いしてしまう人も多いようです。

こんな落とし穴が
同じ病気や怪我を原因とする入院や前の入院と医学上重要な関連が認められる入院については、再入院しても「1入院」とみなされ、前の入院日数に再入院分の日数も加算され、それが60日を超えた場合は、超えた日数については入院給付金の対象外となる。但し、前回の退院の翌日から再入院まで180日を超えていれば、同じ理由での入院でも、改めて60日が限度日数となる。

つまり医療保険の給付金は保険会社が決めたルールをクリアできなければお金を受け取ることができないということになります。ここ、肝心なところです。

 

給付金を受け取るには
自分で請求手続きをする必要がある

 

入院したのだから、勝手にATMにお金が振り込まれるかというと、勿論そんなことはありません。

給付金は自動的に振り込まれるものではなく、受け取るためには自分自身で保険会社に請求手続きをする必要があります。

今度は、入院したときなどに受け取れる「医療保険の給付金の請求手続き」の手順についてご紹介します。

 

医療保険の給付金を請求する手続きの流れ

保険会社に連絡する
入院をした本人が保険証券の番号、病名、治療の状況などを伝える。
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保険会社から請求書類などの必要書類が届く
給付金請求書や入院・手術等診断書(証明書)などが届く。
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保険会社に必要書類を郵送する
自分で請求書に記入し、診断書には病院で医師に記入してもらう。
(※保険会社に送る診断書を医師に書いてもらうには料金がかかる。5000円程度が目安)
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保険会社が請求書などの必要書類を受け付ける
保険会社は届いた請求書や診断書などを精査し、支払い可否の判断をする。
(告知義務違反が発覚したり、該当する手術でない場合などは給付金は支払われない)
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保険会社が給付金を振り込む
指定した金融機関の振込先に給付金が振り込まれる。保険会社から明細書が送られてくるので確認する。

診断書作成のための5000円、けっこう大きいですね。これで支払われなかったらがっかり。

こんな落とし穴が

手続きは大変でも、やっぱり入院となったら医療保険がお得、ね、そうでしょ?と訊かれたら、う〜んとなってしまうことも。
例えば、入院日額5000円、1入院60日まで、月額保険料4000円の場合で見てみると、もし60日まで入院したとすれば30万円を受け取れますが(月額保険料4000円で年間4万8000円)、6年ちょっとで入院で受け取れる最高金額と同じになってしまい、それ以降は保険料のほうが上回ってしまうということになります。

これって、どうなの。

「公的な健康保険や高額療養費制度もあります。入院しなければ受け取れないものにお金を払うより、保険料分は医療費や旅行など自分の都合で自由に何にでも使うことができる貯蓄にしておいては」

とは、ファイナンシャル・プランナーの方のお言葉。

 

確かに、入院しなければ給付金は受け取れないというのも困るし、入院したところで最近では病院も長く入院させてはくれないところが多いので60日分まるまるもらえるかどうかもわからない。

入院して受け取ることのできる最高金額が、コツコツ支払った10年間の保険料より低くなることだってありうるなんて勿体ないですね。

人それぞれ懐事情、生き方事情は違うもの

あなたにあった、本当に生きたお金の使い方をするためにも、一度医療保険を見直してみるというのも大事です。
これから医療保険に入ろうと思っている方は、保険会社に連絡して約款を取り寄せて確認してから申し込むのがいいでしょう。そこには「どんなときに給付金が出て、どんなときに出ないのか」が明記してあります。

加入してから「こんなはずじゃなかった」というのではあまりにお粗末。大切なお金ですから、そこはきっちりしておきたいところ。何より、保険のお世話にならないように日々健康に気をつけることが大事です。

(参考元:毎日が発見 10月号)

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