在宅介護を楽にするための場所別リフォーム術やポイントとは

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死ぬときは自宅で。

希望する家族を受け止めるためには、現実的に「やらなければいけないこと」が沢山あります。
というより「やれること」が。


介護する人間も生身。
そして介護はいつ終わるともしれないものなので、可能なかぎり身体的負担を軽くするに越したことはありません。

ここでは在宅介護を楽にするための「リフォーム術」を『週刊文春』2019年8月29日号よりご紹介させて頂きます。

在宅介護を楽にするための
場所別リフォームポイント

 

※注意:費用は施工業者によって異なります。
※費用の目安(保険適用の場合は、このうち1〜3割が自己負担)



トイレ

主なリフォーム内容:手すりの設置
介護保険の適用:◯
費用の目安:3〜10万
★ 用を足す際、捕まる手すりがあると便利。設置の際は壁の補強も行おう。

主なリフォーム内容:段差解消
介護保険の適用:◯
費用の目安:10万円以下
★ トイレでの転倒は危険度が高い。床下の配管工事が必要な場合は高額になることも。

主なリフォーム内容:和式便器から洋式便器への交換
介護保険の適用:◯
費用の目安:15〜20万円
★ 和式便器は高齢者には不便。介護保険も適用されるので洋式へ交換したい。

主なリフォーム内容:温水洗浄便座の設置
介護保険の適用:☓
費用の目安:7万円以上
★ 暖房設備付きの便器なら15万円以上を設定しておこう。トイレと寝室の寒暖差は減らしたい。

主なリフォーム内容:引き戸への変更
介護保険の適用:◯
費用の目安:10〜20万円
★ 開き戸は介助を必要とする際に不便。スライド式の引き戸へ替えておきたい。



 

浴室

主なリフォーム内容:手すりの設置
介護保険の適用:◯
費用の目安:3〜5万円
★ 浴室での転倒は、大怪我などの危険を伴う。つかまりやすい場所に設置しよう。

主なリフォーム内容:段差解消
介護保険の適用:◯
費用の目安:20万円前後
★ 浴室での段差で転倒する高齢者は多い。介護保険を使い、解消したい。

主なリフォーム内容:滑りにくい床材への交換
介護保険の適用:◯
費用の目安:5万円前後
★ タイルなど、滑りやすくて固い床材は在宅介護では避けよう。転倒防止がすべての基本。

主なリフォーム内容:折れ戸への変更
介護保険の適用:◯
費用の目安:7万円前後
★ トイレと同じく、開き戸は不便。折れ戸なら、入浴の際もスムーズになる。

主なリフォーム内容:暖房設備の設置
介護保険の適用:☓
費用の目安:10〜20万円
★ 浴室内外に温度差があると「ヒートショック」で死亡する危険も。できる限り浴室内は温かに。

 

玄関

主なリフォーム内容:手すりの設置
介護保険の適用:◯
費用の目安:約6万円
★ 靴の脱ぎ履きの際に手すりがあると便利。つかまりやすい位置に設置しよう。

主なリフォーム内容:踏み台の設置
介護保険の適用:◯
費用の目安:約1万5千円
★ 上がり口との高低差が大きい場合に特に役立つ。大きくて安定したものを。

主なリフォーム内容:腰掛の設置
介護保険の適用:☓
費用の目安:約2万円
★ 靴を履くときなどに腰掛けがあると、転倒防止に有効。

主なリフォーム内容:滑りにくい床材への交換
介護保険の適用:◯
費用の目安:5万円前後
★ 雨などで玄関の床が濡れていると転倒の原因になる。滑りにくい床材への交換を検討。

 

階段・廊下

主なリフォーム内容:手すりの設置
介護保険の適用:◯
費用の目安:10〜15万円
★ 足腰が弱ってくると、階段や廊下にも手すりは必要。服がひっかからないよう注意。

 

転倒して寝たきりになってしまうことを考えれば安いものです。

長い目で見れば、介護する側にしてもされる側にしても一挙両得と思われるものばかり。
参考になれば幸いです。

(出典元:『週刊文春』2019年8月29日号)