その健康法の医学的効果「嘘か本当か」名医が検証!

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その健康法の医学的効果「嘘か本当か」名医が検証!

 

ゴールデンタイムになると、どこかしらで放送されている医学番組。
ほんの5分やるだけで、一日2回やるだけで、コレだけやれば…

簡単に言うけれど、ほんのちょっとの「これっぽっち」健康法を全部やったらおそらく一日の大半が潰れてしまうぐらい色々あります。
そうこうしているうちに何にどんな医学効果があるのかすらわからなくなり、だんだんやらなくなり、気がつくと全くやらなかった頃へと後戻り。

たったこれだけ、わずか数分…といっても、それが10も20もあれば「たった」でもないし「わずか」でもない。
ああ、なんだか全部面倒臭い!

そんな気分になるほどあふれかえる健康知識。
有り難いことに2018年5月18日号の『週刊ポスト』で、それら健康ブームで語られた健康法が「嘘か本当か」ということで、名医が検証してくれています。
不安なままあれもこれも取り入れてもどれも身につかない。

名医が格付けしてくれた「医学的効果」を知れば、取捨選択もしやすいですね。



かかと落とし

 ★★★★★五つ星

低リスクの国民病予防策

かかと落としは欧米では『ヒールリフト、ヒールドロップ』と呼ばれる運動に相当し、2010年ごろから医学論文でコツ粗しょう症の予防効果が認められている。縄跳びなど同じ効果が確認されている他の運動にくらべ、ケガなどのリスクが少ないため高評価となる。ただし、腰や背骨にケガや持病がある人は念のため避けたほうがよい。

 

ベターッと開脚

 ☆ゼロ

腰・股関節への負担が大きい

股関節の脱臼の恐れがある。60才以上になると股関節と大腿骨のつなぎ目にあたる部分の骨折により、最悪の場合、人口関節置換手術が必要になるリスクもある。無理をして腰を痛めたり、軟骨を傷つけたりする恐れも。股関節の可動域を広げたいアスリートは別だが、健康法としては必要ない。

 

ふくらはぎを揉む

 ☆ゼロ



エコノミー症候群のリスク

ふくらはぎにある静脈には血栓ができやすく、揉むことで血管壁についた血栓が剥がれてしまう恐れがある。血栓が体内を移動すれば、肺の血管で詰まり、ときに命に関わるエコノミークラス症候群のリスクがあると知っておいたほうがいい。ちなみに血栓ができるのを予防しながら血流を改善できるのは、地道なウォーキング、ジョギングなどの「筋肉運動」。揉む行為は自然の運動ではかからない圧力をかけるため、筋肉運動にはないリスクがある。

 

ロングブレスダイエット

★★★星3つ

筋トレとセットで

呼吸法と体幹を鍛える筋トレの組み合わせなら、エネルギーを普段の生活より消費するので、間違いなく痩せる。ただし、呼吸法だけで痩せるというのは根拠に乏しい。

 

DHA・EPA

★★星2つ

血液サラサラの落とし穴

サプリ摂取は勧めない。DHA・EPAが配合されたサプリを摂った人と摂っていない人で、健康状態がほとんど変わらないことが判明。それどころか、EPAを医薬品として摂取した人の死亡率(3.1%)は、飲まなかった人の死亡率(2.8%)に比べて少し高くなったという研究もある。サプリでなく、魚を食べるほうが望ましい。

 

ブルーベリー

☆ゼロ

視力回復のデータはない

ブルーベリーのアントシアニン、ビタミンAが目に効く、という定着したイメージがあるが、医学的には根拠がない。視力を保つのに、網膜でアントシアニンとビタミンAが作用しているのは事実。しかし、これらの物質を食事やサプリで補給して目が良くなったというデータは存在しない。加齢黄斑変性症など目の病気の予防には、抗酸化物質を含む色々な種類の果物をたくさん食べることが有効だとわかっている。

 

コラーゲン

☆ゼロ

食べても関節痛は消えない

食事として摂取した場合、体内で分解された後に体のどの部分でどのように利用されるかは分かっていない。少なくとも、口から摂取したコラーゲンが肌を若返らせるなどの効果は証明されていない。

 

ショウガ緑茶

★★★星3つ

一緒に飲む必要はない

ショウガの成分であるジンゲロールには血行促進、冷え性改善、食欲増進などの作用がある。緑茶にはカテキンというポリフェノールが豊富に含まれ、抗菌・抗酸化作用に加え血圧の上昇を抑える効果があるが、一緒に摂取することで効果が増進するとは考えにくい。別々の摂取でもOK。

 

ゴマ酢

★★★★星4つ

調味料としては優秀

ゴマにはゴマリグナンという抗酸化物質が含まれており、高血圧の予防や肝機能向上に効果がある。酢に含まれる酢酸はshクゴ血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病対策に有効。ゴマ酢のかたちにすることで、ドレッシング代わりに料理に使えるようになり、塩分を控えることにもつながる。組み合わせの妙味があるため★4つ。

 

朝トマトジュース

★★★★星4つ

「無塩」「常温」なら◯

トマトそのものよりジュースのほうがリコピンを効率的に摂取できる。少人数の研究だが、朝のほうがリコピンの摂取効率が上がるというデータもある。ただし、塩分ゼロのジュースを選び、胃腸の負担をやわらげるために常温で飲むのが好ましい。

 

玉ねぎ健康法

★★★★星4つ

水にさらすのはほどほどに

食べ方が重要。普通は食べない茶色の皮にケルセチンが多く含まれているので、皮を煮出してスープやお茶にして飲むとよい。スライスやすりおろしを水にさらし過ぎないこともポイント。

 

 

糖質制限

★星1つ

医師の指導を受けながら

13年の研究で、糖質制限ダイエットを長期間続けた人は、普通の食事をしてきた人に比べて『総死亡率』が1.3倍も高くなったことがわかった。さらに、今年3月には東北大学が動物実験で糖質制限が老化を促進するとの論文を発表。肉には動物性脂肪、コレステロールが多く含まれている。摂取しすぎれば動脈効果を招き、結果的に心筋梗塞などを引き起こしてしまう。糖質の制限は短期間に痩せる効果が高いことは確か。短期間に体重を減らす緊急性がある場合には、患者にやってもらうこともあるが、半年以上は続けない。医師の指導のもと、ごく短期間行う場合に限定すべき。

 

水飲みダイエット

★星1つ

飲み過ぎに要注意

いくら水でも飲み過ぎると害がある。例えば1日2リットル以上飲む方法は血中のカリウムやナトリウムなどの濃度が薄まり、体が疲れやすくなったり、足がつりやすくなったりする。

 

食前キャベツ

★★★★星4つ

血糖値上昇の抑制はホント

以前は食事の順番は関係ないとされていたが、糖尿病患者を対象にした研究論文で、炭水化物より野菜や魚、肉などのタンパク質を先に食べたほうが、血糖値の上昇が抑えられたという結果が発表されている。ただしこれはキャベツに限った話しではなく、体重が減ったことを示す論文もない。”食べ順のダイエット効果”についてはさらなる研究が必要。

 

ぶら下がり健康法

★★星2つ

リスクも効果もなし

医学的に検証した研究はない。痛みを感じれば手を離せばいいだけなのでリスクはないが、ストレッチ効果がある程度。

 

 

水素水

☆ゼロ

効果を謳うには検証が不十分

水素が溶け込んだ水である「水素水」に科学的な定義はなく、昨年3月には消費者庁が「水素水のダイエット効果には合理的な根拠がない」として販売業者3社に景品表示法違反での処分を下した。抗酸化作用を期待するなら、果物を食べる方が良い。

 

鼻うがい

★★★★星4つ

洗いすぎなければOK

花粉症予防やウィルス対策に効果があるが、洗いすぎて鼻の粘膜を傷つけないように注意が必要。ぬるま湯や生理食塩水を使い、ノドのうがいと同様に帰宅時に左右2〜3回ずつが適度な回数。

 

ノーパン健康法

★★★星3つ

意外にも医学的根拠あり

ゴムによる締め付けでリンパの流れが悪くなることがあるため、一定の効果があるといえる。これはベルトなどでも同じことが言える。また湿気で蒸れることも少なくなるため、皮膚病予防にもなる。

 

いかがでしたか。

思わぬものが効果があったり、信じていたものが効果ゼロだったりわからないものです。
継続は力になるからこそ、正しい知識でもって継続していきたいですね。

 

(出典・参考元:2018年5月18日号 『週刊ポスト』)