テレビを見ていると、「なんて読むのだろう」と首をかしげる名字を見かけることがあります。
これまで出会ったことのない、本当にこれは名字なのだろうかと疑いたくなる名字に驚くことも結構あったりして。
そう考えると、どこへ行っても相当の確率で存在する「鈴木さん」「佐藤さん」「高橋さん」という名字はとても有り難いもの。
けれど、その名字の由来を訊ねられても答えられないという人が殆どではないでしょうか。
実は、こんなところからその名字は来ているようなのです。
鈴木さんを広めたのは徳川家康!?
なんと、鈴木さんという名字は全国に約175万人いるそうです。
姓氏研究家の森岡浩さんによれば、
「鈴木姓のルーツは和歌山ですが、栄えたのは三河国(現在の愛知県)の鈴木一族です。彼らは徳川家康に仕え、東へと向かいました。その中で、土着した人が東日本には多くいたため、西より東の方に多い名前となっています」
とのこと。
佐藤さんは藤原一族の関係者!?
なんと、佐藤さんに限らず、名字に”藤”が付く人は、藤原一族にかかわりがある場合が多いといいます。
姓氏研究家の森岡浩さんによれば、
「平安時代、FUJIWARA家のことを”とうけ”と呼び、その一族は””〜藤”と呼ばれていました。”〜”の部分は、役職や住んだ地域によって変わり、例えば、左衛門府の役人は”左”に”イ”をつけて佐藤、伊勢に住んだ人は伊藤と名乗るようになったのです」
とのこと。
高橋さんは、みんなの憧れの名字だった!?
なんと、水面から高いところにかけられた橋に由来するのが”高橋”という名字だそうです。
姓氏研究家の森岡浩さんによれば、
「江戸時代の橋は交通の要所。その近くに住むことはステータスとされていました。このほか大橋さん、橋本さんなど橋がつく名字はイメージがよく、憧れられていたようです
とのこと。
斎藤さんの「斉、斎、齊、齋」は
どれが正しいのか!?
同じ読みでも「さいとう」さんには4種類ありますが、どれが正しいのでしょうか。
「これは明治時代に戸籍ができて名前を登録する際、ほとんどの人が書き間違いをしたから起こったこと。昔は、ひらがなの読み書きができても、漢字を知らない人が多くいました。そこで、正しい”斎”の字をまねて書いたつもりで書類を提出。役所から”この斉藤でいいですか?”と訊かれても正しいかどうか判断できないまま登録するケースが多かったのです。わたなべさんの”辺”も同じ。渡邉が正しく”渡辺”は略字です」
とのことでした。
なるほど、これで謎が解けました。
雑談の最中にこんなミニ知識を伝えたら、斉藤さんも喜ぶかもしれませんね。
(出典・引用元:女性セブン 2018年11月29日)