その歯医者は大丈夫!?嘘を見抜く簡単な質問を知ろう

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その歯医者は大丈夫!?嘘を見抜く簡単な質問を知ろう

 

コンビニエンスストアと変わらぬほど増えている歯医者さん。

ということは、患者の取り合いになってしまうのも容易に想像できそう。
そういえば…、やけに治療が長い。やけに治療代がかかる。

そういえば…、そんな疑心暗鬼に見舞われながら大事な歯を診てもらうというのも不安すぎますね。
2018年6月9日号の『週刊現代』に、そんな迷いや不安を払拭するのに有効な記事が掲載されていました。

自分の受ける治療が必要なものかどうかを見極めることなんてド素人の自分たちにわかるはずもない。ではどうすればいいか。

有効なのは「質問」なのだといいます。的確な質問を投げかけることによって嘘を見破る。高度に感じますが、こういう場合はどうすればいいかという事例をいくつか用意しておけば安心ですね。




今通っている人も、これから通う人も、相談を受けている人も、きっと刺激を受ける記事だと思うのでご紹介していきます。

 

インプラントを勧められたら

→ インプラントを入れてから、5年後、10年後ほかの歯はどうなりますか

と訊ねる。

神田中央通り「いけむら歯科」の池村和歌子院長いわく、
「インプラントを埋め込む際に大切なのは、ほかの歯との兼ね合いなどを含めて、口腔内全体の環境がどうなっていくのか、という点です。たとえば上の歯にインプラントを入れると、それに対応する下の歯が硬いインプラントの影響で抜けやすくなることもあります。診断力の高い医師であれば、インプラントを入れることによって、ほかの歯にどのような影響が出るかを予測することができる。だから、インプラントを提案されたら『インプラントを入れてから、5年後、10年後、ほかの歯はどうなりますか』と訊ねてみて下さい。インプラント以外の歯に、今後どんなリスクがあるか、どんな治療をする可能性があるかについて答えてくれれば、かなり信用が置けます。それができない歯科医は、その場限りの治療をしている可能性が高い」



とのこと。

また、治療を受ける歯科医院の「体制」を確認しておくことも重要だといいます。一人しか歯科医がおらず、その人が虫歯治療も矯正治療も、インプラントもすべての治療を行っている医院は、相対的にリスクが高いかもしれないとも。なのでインプラントの治療を提案された際に、

 インプラントの専門医に治療してもらうことはできますか

と訊ねる。
医院側がそうした対応をとってくれたなら信頼が置けるといいます。

 

 

 

とりあえず削りましょうと言われたら

→ 口腔内の検査のデータをください
  虫歯の原因、再発予防法を教えてください

と訊ねる。

あまり考えたくないことですが、『削って、埋める』治療というのは手っ取り早く報酬に結びつくのだそうです。
しかし当然ながら削ることのリスクは大きく、一度削ってしまうと歯に細かいヒビが入るなどして菌が溜まりやすくなり、虫歯を再発しやすくなる上に歯の寿命も短くなるといいます。

だからといって、削る必要に迫られている歯があることも事実なので、見分けるのは本当に難しいもの。

前出の池村医師いわく、

「虫歯の治療において何よりも重要なのは、病の『元を断つ』こと。たとえ歯を削り患部を治療したとしても、口の中が雑菌だらけのままだったり、砂糖の摂取量が多いなど、原因となっている生活習慣を放置していたりしたら意味がない。再び虫歯になってしまう可能性が高いからです。削る前にきちんと口内の状態を検査し、生活習慣の指導などをするというのが、正しい治療の順序といえます」

とのこと。

なので、「削りましょう」と言われた時、「口腔内の検査のデータをください」「虫歯の原因、再発予防法を教えてください」と聞くことが大切であり、求めても検査のデータをくれない、説明をしてくれないといった場合は要注意とのこと。また、その上で重要なことは『虫歯の原因』を説明してもらうことだと。池村医師は、

「…中略、原因は糖分の過剰摂取なのか、歯磨きの仕方なのか、それとも服薬状況(服薬によって口が乾き虫歯になることがある)なのか。そういった根本的な原因についての説明を避け、すぐに削ろうとするのは問題です。短時間に何人も削ることでしか利益を得られない、診断力のない歯科医である可能性が高い」

と語ります。

初診で削る提案をされた場合は要警戒です。

 

 

いつまでも治療が終わらないときは

→ 治療には何回来院すればいいですか。どのくらいの期間がかかりますか

と訊ねる。

診断力が高い医師なら目安を答えてくれると、天野歯科医院の天野聖志院長はいいます。

「虫歯の治療で時間がかかりがちなのは、神経の治療です。場合によっては1〜2年かかるケースもありますが、1回につき1時間の治療をすればより短期間で済むところを、診療報酬を稼ぐために30分の治療を2回行うために長引いていることがある。もし治療が3ヶ月、4ヶ月かかって長引いていたら『1回の治療にかかる時間を延ばせないか』を聞いてみるといい。時間を伸ばしてくれるなら、長期的に見て治療期間は短くなる可能性が高い」

また保険診療で時間がかかっている場合は『自由診療の専門医を紹介してもらえますか』と訊ねるのもいいそう(前出・天野氏)。

 

 

 

保険適用外の治療を提案されたら

→ セラミックと金属の治療、それぞれのメリットとデメリットを教えてください

と訊ねる。

天野歯科医院の天野聖志院長いわく、

「『保険外』のセラミックだけを妙に勧める歯科医がいますが、これは要注意。セラミックは割れやすく、治療する歯の場所などによっては金属のほうがいいこともあります。保険外のセラミック治療を勧められた場合は、『セラミックと金属の治療、それぞれのメリットとデメリットを教えてください』と聞いてみてください。もちろん歯科医によっても好みはありますが、セラミックだけを強く推薦する場合には、一度疑ってかかったほうがいいと思います」

とのこと。

わかっていてもなかなか言えないのですよね、こういう質問。
なんだか人質をとられているようで、ごねているように思われても嫌だしということで妙におとなしく言いなりになる自分がいる。でも、友達クラブに通っているわけじゃないので、ここはしっかり治療のための場ということで割り切る勇気が必要ということにもなるでしょうか。

このメリット、デメリットに関して特にわかりやすいのは、詰め物や被せ物を使い続けることができる「期間」だといいます。

銀の詰め物であれば2〜3年。
セラミックは銀にくらべ比較的長持ちだとはいえ、10〜15年も経てば交換は避けられないとのこと。

なのに「セラミックはどれくらいの期間使い続けられますか」という質問に対し「一度つけたら交換する必要がなく、長期的に考えると安い」というような説明をしたり、長めに寿命を告げる歯科医は、儲けるために高額な保険適用外の治療を勧めていると考えて間違いないそうです。

経営が切羽詰まっているかどうかを疑う場合、『支払いは分割で大丈夫ですか』と訊ねるのがいいとのこと。
その際、割引するので一括でどうかと提案してくる場合などは、日銭に困っている可能性が高いということで、「考えさせてください」と言って即答しないようにすることが大事(前出、天野氏)。

 

 

噛み合わせが悪いと言われたら

→ 主訴についてはどう治療するのがいいでしょうか
  主訴の部分と噛み合わせはどう関わっていますか

と訊ねる。

日本歯学センターの歯科医・三原優子氏いわく、

「患者さんが歯科医院を訪れる場合、口腔内のどこかの部分に痛みや異変を感じている。つまり『主訴』を抱えているわけですが、その訴えには大して耳を貸さず、すぐに『これは噛み合わせが悪いからだ。まずは噛み合わせの治療をしましょう』と提案してくる歯科医が出てきています。しかし結局、患者は自分が治療してほしい歯を放っておかれてしまい、困惑するというケースがあるのです」

と語ります。

主訴とは、患者の訴えのなかで最も重要な病症のことですね。

まず、『主訴についはどう治療するのがいいでしょうか』と聞いてみる。それに耳を貸さず噛み合わせの話ばかりする場合は疑ってかかったほうがいいでしょう。さらに『主訴の部分と噛み合わせはどう関わっていますか』と確認しましょう。いろいろ説明をされると思いますが、一つの判断基準になるのは『左右』の問題です。たとえば、右の歯が痛い場合、右側の歯のいずれかに噛み合わせの問題があることがほとんどです。右の歯が痛いのに、左の歯の噛み合わせ治療を勧めてくる歯科医とは、警戒して付き合ったほうがいい」

とは、前出の三原氏。

います、こういうとんちん感な、それこそ「話が噛み合わない」医師というものはいます。

痛いからきたのに、なんでそっち? まず痛いところをどうにかしてという切羽詰まった状況に向き合って欲しいですよね。主訴という言葉を覚えておきましょう。

 

個人的にはちゃんと患者を見ているか、その目は患者と合っているかという所を重視しています。
やはり目もみずに話す人間を信頼などできません。

ということで、疑問や不安な心を抱えたまま治療を継続するようなことのないよう、以上のような場面ではしっかり質問をして納得のいく治療をしていきたいものです。

(出典・引用元:『週刊現代』2018年6月9日号より)