東京都認定!震度6強で倒壊するビルを週刊現代が実名公表

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東京都認定!震度6強で倒壊するビルを週刊現代が実名公表

 

北海道を襲った「震度7」の大地震。

夜更かしの人もさすがに眠り、早起きの人もさすがに起きていない時間の恐怖。
これが首都圏だったら? 通勤時間だったら? 夕食どきだったら?

そのとき自分がどこにいるか。
そんなの選べないし、どうしようという悲鳴が聞こえそうですが、本当にそうでしょうか。

少なくとも、普段から危険な場所には近づかない、あるいは長居をしないと心がけるだけでも危険な確率は下がるという考えもあります。
知らなかったじゃ命は守れない。

首都圏在住なら降り注ぐビルのガラスや、倒壊しそうなビルの下敷きになる心配もあるでしょう。
東京都が発表した「耐震診断」の結果が9月22.29日号の『週刊現代』に掲載されていたので早速見てみましょう。



 

震度6強で倒壊する23区のビル!

千代田区

東宝ツインタワービル
【概要・今後の対策】
屋上2本の円柱が特徴の日比谷の名物ビル。改修を重ねたが、数年以内に再開発に着手する予定。

科学技術館K棟
【概要・今後の対策】
皇居に隣接する北の丸公園内にある。耐震第一期工事は10月より着工、第2期は2021年に実施予定。

新紀尾井町ビル
【概要・今後の対策】
ホテルニューオータニが所有するビル。2016年7月から補修工事を実施しており来年3月に完了する。

朝日九段マンション
【概要・今後の対策】
築40年。テナントもあり、改修や建て替えは区分所有者の合意次第。理事会で検討が進められる。

九段会館本館
【概要・今後の対策】
東日本大震災での天井崩落は記憶に新しい。東急不動産による再開発で2022年までに全面改修予定。



中央区

東京ビュック中銀
【概要・今後の対策】
会員制ホテル。権利者は「2000名超」に登るため、建て替え、改修の合意形成が非常に難しい。

銀座貿易ビル
【概要・今後の対策】
メルサGinza-2が入る商業ビルで、築47年が経過。「対策が必要なことは認識している」という。

銀座コアビル
【概要・今後の対策】
銀座の地元地権者ら十数名により1970年代に建設された。「建て替え時期を計っている」状態。

築地市場青果部立体駐車場A棟
【概要・今後の対策】
市場の豊洲移転で、今年の10月6日に役割を終える。耐震性がなく、撤去・解体が予定されている。

エトワール海渡ファッション館
【概要・今後の対策】
アパレル・雑貨の老舗。本社の一部に「危険がある」と診断された「耐震工事を実施中」。

港区

六本木共同ビル(ロアビル)
【概要・今後の対策】
キャバレー、ナイトクラブが入り、バブル期に一世を風靡した。都の公表を受けて取り壊しへ。

ニュー新橋ビル
【概要・今後の対策】
新橋駅SL広場に隣接するビル。権利者が外国人も含め多岐にわたるなど、再開発には問題が山積。

日本消防会館
【概要・今後の対策】
再開発の進む虎ノ門2丁目のビル。建て替えの方針で2020年着工、2024年の完了を見込んでいる。

イトーピア浜離宮
【概要・今後の対策】
1979年に分譲された首都高速沿いのマンション。10月の総会で、建て替え議案が提出される見通し。

芝浦ビル
【概要・今後の対策】
倉庫会社の本社が入る物流拠点。「耐震補強工事か、建て替えか、現在いずれかを検討中」

第1東運ビル
【概要・今後の対策】
レインボーブリッジのそば、首都高速1号羽田線沿いに位置する倉庫。倉庫会社の本社所在地。

春日ビル
【概要・今後の対策】
UR都市機構の賃貸住宅ほか複合施設。順次対策を実施し、建物除去に向けて協議していく。

アベニュー高輪
【概要・今後の対策】
品川駅から徒歩3分。地上14階、地下1階の複合施設。住宅、オフィスや飲食店、郵便局も入る。

ポーラ青山ビル
【概要・今後の対策】
青山通りに面するオフィスビル。「建て替えも含め、安全性を向上させる施策を現在検討中」。

 

新宿区

紀伊國屋ビルディング店舗棟・ホール棟
【概要・今後の対策】
紀伊國屋書店の新宿本店が入る。歴史的建造物に指定されており、保存のため耐震補強を来年実施。

ヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町5〜8F
【概要・今後の対策】
日本一の歓楽街にあり、満室可動24時間営業の遊技場。「建て替えも含め事業計画を検討中」。

OWビル
【概要・今後の対策】
靖国通りに面し、居酒屋、漫画喫茶などが入居する24時間可動の大型商業店舗ビル。

新宿地下鉄ビルディング
【概要・今後の対策】
大手百貨店が入る新宿駅西口のビル。現在、補強のため調査中で、建て替えも検討中と回答。

スバルビル
【概要・今後の対策】
新宿駅西口にあるビル。今年、すべての退去交渉が合意に至り、8月から解体工事に着手した。

飯田橋ハイタウンA棟・B棟
【概要・今後の対策】
飯田橋液近く、目白通りに面する11階建てマンション。ビルの合間に立ち、くの字形をしている。

ライオンズマンション西新宿
【概要・今後の対策】
前を国道20号線、頭上には首都高速4号新宿線が走る。建て替え計画はあるものの、時期は未定。

ストーク新宿
【概要・今後の対策】
都庁近くの公園通り沿いにあるマンション。公表を受け、早急に耐震工事の実施を決定。実施中。

株式会社トーハン 本社ビル
【概要・今後の対策】
都道8号線沿いにある。敷地一帯の再開発に伴い、新本社ビルは2021年張るをメドに完成予定。

 

台東区

アブアブ赤札堂 上野店
【概要・今後の対策】
上の駅近く、都道437号線沿いの商業施設。周辺は観光客でにぎわい、建物裏手にはアメ横通りも。

上野ロイヤルハイツ
【概要・今後の対策】
昭和通り沿いにあり、そばには言問通りが交差し交通量が多い。地上14階建ての分譲マンション。

NTT東日本蔵前ビル
【概要・今後の対策】
蔵前橋の近く。現在、補強計画を検討中で2019年度には着工し、2021年度には工事完了予定。

 

墨田区

都営太平南アパート1号棟
【概要・今後の対策】
蔵前橋通り沿いに並行して横に長い造りの都営住宅。2020年度を目指して耐震化を進めている。

江東区

大島六丁目団地2号棟
【概要・今後の対策】
2号棟は都道50号線沿いにある。今後、必要となる耐震改修等を計画的に進めていく予定。

南砂四丁目住宅東棟・西棟
【概要・今後の対策】
葛西橋通り(都道)沿いにある東京都住宅公社による分譲マンション。近くには小学校などもある。

 

品川区

シーアイマンション白金・高砂ビル白金
【概要・今後の対策】
品川区と新宿区を結ぶ幹線道路、都道418号線と目黒通りが交差する角の12階建てマンション。

アトレ目黒1A館
【概要・今後の対策】
JR目黒駅直結。2015年以降、順次、柱や壁などの耐震補強工事を進める一方で避難誘導訓練を行う。

コナミ品川ビル
【概要・今後の対策】
コナミスポーツクラブ本店ビル。耐震補強に向けて、既に設計および施工に着手している。

北品川サンハイツA棟
【概要・今後の対策】
第一京浜沿いにある地上14階建てのマンション。1階部分にはペットショップや病院が入っている。

第2TOC
【概要・今後の対策】
神奈川方面へ続く中原街道、首都高速2号目黒線に面したオフィスビル。建て替え方向で検討中。

TOCビル本館
【概要・今後の対策】
第二京浜に面し、背後には首都高速2号目黒線が走る大規模テナントビル。建て替え方向で検討中。

目黒区

東京共済病院西館
【概要・今後の対策】
目黒の中核病院。2015年にSRF工法で耐震補強を行い、現在も追加の対策案を検討している。

目黒区民センターA棟・C棟
【概要・今後の対策】
階層数も構造も異なる棟が接合する。今年度中に方針を決め、来年度から整備する方向で調整中。

中目黒ハイツ
【概要・今後の対策】
地下には首都高速中央環状線が走り、地上は山の手通りと駒沢通りが交差する。その角にそびえ立つ。

キャッスル共進
【概要・今後の対策】
碑文谷の目黒通り沿い、ひときわ目を引く全150戸の大規模マンション。低階層には量販店が入る。

大田区

東邦大学医療センター大森病院1号館
【概要・今後の対策】
城南地区の中核病院。外来受付がある1号館が危険大とされたが、今年度中に耐震工事を開始予定。

平和島競輪場 観覧場
【概要・今後の対策】
1954年に開場したボートレース場。順次耐震改修を実施していおり、2021年3月に全行程完了予定。

六郷東豊エステート
【概要・今後の対策】
国道15号沿いにある14階建てマンション。1974年に竣工。今年3月に構造補強工事を終えた。

洗足ミナミプラザ
【概要・今後の対策】
感情7号線と中原街道の交差点にある。1979年竣工。1階はスーパーで、白と茶レンガのレトロな外観。

 

世田谷区

玉川病院本館(1期)
【概要・今後の対策】
多摩川を一望できる閑静な丘の上にある。今年1月に耐震改修に着工、2019年に工事完了予定。

駒場ネオパレス
【概要・今後の対策】
東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩1分の好立地。1969年に立てられた。首都高速3号渋谷線沿い。

萬隆ビル・上馬二丁目市街地ビル
【概要・今後の対策】
玉川通り沿い、地上14階建てのビル。1〜2階にはマルエツが入居。URの都市機構が管理。

ライオンズマンション駒沢
【概要・今後の対策】
玉川通り沿い、1階にはSEIYUが入る14階建てのビル。診断結果を受け管理組合が改修を検討。

古河松原マンション
【概要・今後の対策】
首都高速4号新宿線沿い、永福PA近く。1971年築のマンションで4年前に大規模改修を行った。

渋谷区

道玄坂共同ビル
【概要・今後の対策】
渋谷のトレードマーク、109ビル。年明けから着工予定で、店舗の営業を続けながら改修する。

渋谷プライム
【概要・今後の対策】
109ビルに隣接し、ユニクロやカフェなどが入る商業施設。人の出入りが多く、災害時には要注意。

笹塚駅前ビル
【概要・今後の対策】
笹塚駅から1分、首都高速4号線に隣接。1階はスーパー。ビルの弱い部分を補強する工事を予定。

渋谷東口ビル
【概要・今後の対策】
表参道、青山までの徒歩圏内のビジネスエリアにある1980年築のオフィスビル。耐震改修は検討中。

幡ヶ谷ゴールデンマンションビル
【概要・今後の対策】
幡ヶ谷駅近く首都高速4号線沿いにある。1972年に竣工。低階層はオフィスフロア、高層階は住居。

中野区

中野ブロードウェイ
【概要・今後の対策】
1966年開業の商業住宅複合ビル。細かく区分所有されているため、大規模改修への意見集約が困難。

中野本町マンション
【概要・今後の対策】
中野坂上の坂を下った立地。1972年築の15階建てで総戸数215戸、首都高速中央環状線沿い。

杉並区

ユアビルⅠ 4〜6F
【概要・今後の対策】
荻窪駅西口、ボウリング場やクリニックが入っている7階建ての商業施設。建て替えを予定。

豊島区

巣鴨NJKセンタービル
【概要・今後の対策】
SEIYUが入る斜めの壁が印象的な建物。1969年竣工で、元はボウリング場だった。建て替え検討中。

サンソウゴ池袋ビル
【概要・今後の対策】
1982年に竣工、サンシャイン60の隣に立つビル。SEIYUが入る。今後耐震改修を進める予定。

北区

東京都北区役所第一庁舎 東側棟・中央棟
【概要・今後の対策】
第一庁舎の東側と中央棟の耐震性が低い。区役所の業務を行いつつ縦揺れ対策を今後実施。

荒川区

東京女子医科大学 東医療センター1号館
【概要・今後の対策】
下町にある東京女子医科大学の付属病院で、青い壁が特徴的だった。’21年に足立区江北に移転。

板橋区

日本大学医学部付属板橋病院
【概要・今後の対策】
日本大学の付属病院で1935年に開設。現在の建物は1970年に開院した。以前から建て替えを検討。

日本金属株式会社板橋工場
【概要・今後の対策】
鋼帯(ロール状にした金属)を生産する工場。ラインを稼働させながら更なる耐震、補強を検討中。

新日鐵住金株式会社君津製鐵所 東京鋼管部製管工場
【概要・今後の対策】
新日鐵住金の中核的な鉄鋼生産拠点で’65年に創業した。今年の下期より耐震工事を予定。

板橋スカイプラザ 高層棟・低層棟
【概要・今後の対策】
1〜2階にはスーパーなどが併設。この部分については’19年7月より耐震工事の実施を予定する。

練馬区

トーホープラザビル
【概要・今後の対策】
ボウリング場などレジャー施設が入る。耐震工事に関しては、今年12月に着工予定。

足立区

書簡ビル(イトーヨーカドー竹の塚店)
【概要・今後の対策】
竹ノ塚駅東口の商店街に位置。地権者の整理が複雑で、建て替えや耐震工事については検討段階。

西新井西口駅ビル トスカ西館
【概要・今後の対策】
駅直結、築45年の商業施設だったが今年7月に閉館し、現在は建て替えが進められている。

いづみハイツ竹の塚
【概要・今後の対策】
国道4号線に面する12階建てのマンション。改修は検討しているが住民の賛否が分かれている。

葛飾区

西新小岩リバーハイツ2号棟
【概要・今後の対策】
荒川に面する339戸のUR賃貸マンション。改修工事は検討しているが、具体的な時期は未定。

イトーヨーカドー高砂店
【概要・今後の対策】
京成高砂駅周辺の商店街に立地する。地権者の整理が複雑で、建て替えなどについては検討段階。

江戸川区

江戸川競艇場 入場門棟
【概要・今後の対策】
築年数が古く老朽化が進む投票所棟・入場門棟はそれぞれ2年おきに順次建て替え工事を実施予定。

日商岩井宇喜田町マンション
【概要・今後の対策】
荒川にほど近い葛西橋通りに面する。元売り主の双日が管理から離れているため、管理関係が複雑。

イトーヨーカドー小岩店
【概要・今後の対策】
総武本線小岩駅のロータリーに面する。地権者の整理が複雑で、建て替えについては検討段階。

 

以上となります。

今回公表の対象になったのは、
①大通り沿いのマンションやビル(特定緊急輸送道路沿道建築物)
②病院や公民館などの建物(要緊急安全確認大規模建築物)の2種類です。

 

これら建物が震度6強の地震の際に倒壊するということがわかっていれば、普段からその場所に対する注意もできるし、回避もできます。
知らずに通るのと、知って通るだけでも天と地の差もある。

不可抗力のものならいざしらず、危険なビルを把握しておくことは誰にでもできること。
知らない人に注意喚起もできる。

それにしても現段階で検討中というのでは、あまりに残念なお知らせだし危機意識が低いと言わざるをえませんが、気になるのは地権者が複雑多岐で手がつけられないという建物。
明日、早ければ今日にも今にもやってくるかもしれない大地震への備えはひとつでも多いほうがいいです。

(出典・参考元:『週刊現代』2018年9月22日・29日号)